FLUID MECHANICS · 02–01 / 基礎
連続の式Continuity equation
質量が流れの途中で増減しないという原理を、断面流量・検査体積・局所的な方程式として定式化する。
要旨
連続の式は、流体の質量が途中で突然増えたり消えたりしないことを表す。定常一次元流れでは質量流量が一定となり、密度が一定なら、断面積が小さいほど平均流速は大きくなる。
02. 30秒で理解
太い管から細い管へ水が流れると、細い側では流れが速くなります。同じ時間に通る質量を変えないためです。連続の式は、この関係をあらゆる流れに使える形で表します。
- 1観察
出口の断面が小さくなる
- 2保存
同じ時間に通る質量は変わらない
- 3結果
密度が一定なら、出口の流速が大きくなる
図に出てくる3つの量
- 断面積
- 流れに垂直な面の広さ
- 平均流速
- 断面を通る速さの平均
- 密度
- 単位体積あたりの質量
03. 原理と数式
流体を囲む任意の検査体積を考えます。質量保存則は「内部の質量の増加率」と「境界から正味で出ていく質量流量」の和がゼロである、と述べます。形や場所をどう選んでも成り立つため、流体解析の出発点になります。
04. 記号・単位
| Symbol | 意味 | SI unit |
|---|---|---|
| 密度 | ||
| 時間 | ||
| 局所速度ベクトル | ||
| 断面平均流速 | ||
| 流路断面積 | ||
| 質量流量 |
05. 導出
検査体積内の密度を体積について積分すると、内部の総質量になります。
密度と速度の法線方向成分を境界全体で積分すると、正味の流出質量流量になります。
質量の蓄積率と正味流出の和をゼロとおきます。
発散定理を適用し、任意の検査体積で成り立つことから局所形が得られます。
06. 使用条件
✓ 常に残す考え方
• どんな流体でも質量保存自体は成立
• 圧縮性流れでは密度変化を残す
• 非定常なら蓄積項を残す
! 簡略化の条件
• 体積流量一定は定常・一次元・密度一定の簡略形
• 分岐では各流量の総和で考える
• 平均流速と局所流速を混同しない
07. 例題
水が直径100 mmの管を2.0 m·s⁻¹で流れ、直径50 mmに縮小する。水を非圧縮とすると、縮小後の平均流速は?
08. 計算ツール
連続の式 計算ツール
断面1の状態と断面2の密度・面積から、断面2の平均流速を計算します。
09. よくある間違い
体積流量が常に保存される
圧縮性流れでは保存されるのは質量流量です。密度が変われば体積流量は変わります。
断面積が半分なら流速は2倍
円管で直径が半分なら面積は1/4なので、非圧縮なら流速は4倍です。
速度ベクトルの向きを無視
流入・流出の符号は、速度ベクトルと外向き単位法線ベクトルの内積で決まります。
10. 応用・関連知識
出典
本文・記号・単位・例題は下記資料と照合しています。計算ツールは例題条件で8.0 m·s⁻¹を再現することを確認済みです。外部の技術者による独立査読は未実施です。